約5年前、シュエットは産声をあげました。

父(シェフ)はその1年前にクモ膜下出血で倒れました。

幸い後遺症は酷くなく一時帰宅が許されたので家に帰ると「そしたら夜ご飯つくるね」と。どれだけ料理が好きなんだこの人は。

しかし、なんだか行程がおかしい。

ポテトサラダを作ったかと思ったらその上から雑に千切ったレタスを載せて一緒に潰し始める。肉の焼き加減は全くダメ。あ、これは脳に出てきたなと悟りいろんな事を覚悟しました。

その後、その奇行は脳に水が溜まっていた事が原因と分かり手術で回復。退院後は仕事に復帰するもののそれ以外は体力の低下もあり基本はベッド、やがて少しずつ回復してきたある日です。

「会社辞めて、お店する事にした。」

あれ、奇行が治ってないぞ。

やりたい事をやりたい。離れていた料理の世界をまたやりたい。素敵な事です、けどかつての一時帰宅の時のあの料理を思い出すと気が気じゃない。体力や大病の事もあるし、僕も自分の道が思い通りに行かなかったのもあって、少し遠回りしよう。そんな感覚で手伝う事にしました。

5年後、1通の封筒が届きます。

ミシュランガイド2019福岡佐賀長崎特別版の出版記念パーティーの招待状。

ちょうどお店を開いた時に、一つ前のガイドがでた頃で、載ったらいいねぇなんて夢物語みたいな事を言ってました。

そしてこの度

ミシュランプレートにて

シュエット掲載頂きました。

到底叶わないかと思ってたのが、叶うかもしれないに変わり、必ず叶うになって今です。

皆さまのおかげです。本当にありがとうございます。

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